チャランゴ(CHARANGO)は南米ボリビアを中心に、ペルー、アルゼンチン、チリの一部にも分布している小さな弦楽器です。民俗楽器なので楽器のスタイルは地域によってバラエティ豊かなものとなっていますが、よく使われるのは10弦(5対の復弦)のものです。共鳴胴(裏側)の材料として木材のほかにキルキンチョ(アルマジロ)の甲羅をしばしば使用することでも知られています。

その可憐な響きは、かつてサイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」 の伴奏で使われ世界的に有名になりましたが、チャランゴのもっとも盛んな本場ボリビアでは、伴奏楽器として用いられるほかにも高度なソロ奏法が発達しています。ダイナミックなかき鳴らしから繊細なアルベジオ、妖艶な雰囲気さえ醸しだすメロディー奏法まで、その表現力には小さな楽器とは思えないほど幅広いものがあります。

「百聞は一見(一聴)にしかず」、ボリビアで長年活躍してきた福田大治(DAIJITO)の演奏によって、このチャランゴの強烈な魅力を日本の皆さんにも堪能していただければと思います。