5月15日 (日)  キューバから戻って

昨日キューバから戻ってきました。2001年秋、2003年夏に続けて3度目の滞在でしたが、毎度ながらキューバの変貌を目の当たりにしては考える事が多すぎて頭がパンクしそうな思いです。一言で言えば、今のカストロの革命政権が今後どのように厳しい現状を乗り越えて行くか、これにつきます。詳しくはまた「私論ラテンアメリカ」にじっくり書こうと思います。とりあえず今は自分の中でも整理できていないので、同「私論」には僕が2年前のキューバ訪問直後に書いた印象記を掲載しておきます。さて、今回の滞在のハイライトと言えば、オルギン市(キューバ東部、サンティアゴ・デ・クーバの北方)の「”Romerias del Mayo”世界文化フェスティバル」で演奏できたことです。この文化祭にはキューバのみならずスペインやラテンアメリカ各国から音楽家、画家、写真家などがやってきて1週間にわたってそれぞれの芸を披露するのですが、その日のプログラムが終了したら毎晩徹夜のパーティー、30度を超える街でのキューバ産ビールの美味しかったこと!(でも1分でぬるくなる・・・)、そして各国の芸術家(若年層がほとんど)やオルギン市文化担当関係者との語らいは忘れることができません。僕は最終日の5月7日(土)に30分ほどひとりで演奏しましたが、今度の新作CDに収録した自作曲「チェ・ゲバラに捧げるカルーヨ」をキューバで演唱するという、とても貴重で嬉しい経験をしました。また、キューバの人達は「陽気なカリブの国」というイメージとは少し違い、演奏中は誰一人雑談もせずとても静かに聞いてくれたので、まるで日本で演奏しているような雰囲気でした。こんなところからも、この国の人々の文化にたいする思い入れを感じる取ることができました。また後日、オルギンからハバナに向かってバス7時間の地点にあるサンタ・クララでチェ・ゲバラの現在の墓地(97年まではボリビア)を訪ね、気が引き締まる思いをしたものです。そしてまたこの国を訪れたいと強く思いました。

(↓オルギンでの演奏)      (↓チェ・ゲバラの墓地)

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