1月24日 (火)  合同ライブ「チャランゴ新世代」を終えて

おととい22日(日)、東京は六本木ボデギータで主として20〜30歳代の若手チャランゴ奏者が一堂に会す「チャランゴ新世代」というライブを敢行しました。このライブを企画したのは、今からちょうど1年少し前に同じ会場でベテラン・チャランゴ奏者を集めた「チャランゴの集い」という催しがあったのですが、その時に、今まで名前こそ知られていないものの若い世代に有望な素晴らしい弾き手がいるに違いない、と思ったことが始まりでした。今回は出演若手チャランゴ奏者が9人、しかもうち5人が女性という、これもまた、かつては男性中心であった「フォルクローレ」界における時代の流れを反映させるものでした。

このライブについては後日詳細な写真つきレポートを作成して世に記録を残しておこうと思っていますが、演奏と人的交流という2つの大目的は十二分に達成できた、非常に意義深い催しとなったことを先に述べておきます。演奏について言えば、確かにベテラン・チャランゴ奏者に比べれば「ステージ栄え」や「スタイルの主張性」という点では未開花の部分が見られるものの、技術的には何ら見劣り(聞き劣り)のするものではなく、末恐ろしい人材ばかりが育っていることが確認できました。意欲あふれるオリジナル曲も散見されましたが、スタンダードな名曲においてもそれぞれの個性が光っており、今後各自がいかに自分のスタイルを定めてひとり立ちしていくかが注目されます。

僕自身は、今から13年ほど前に東京で初めて開催されたベテラン・チャランゴ奏者の集まりである「マウロ・ヌニェス記念コンサート」に出演した当時は「最年少ソロ奏者」であったのに、今こうして自分よりもひと回り以上も若い人たちの会を主催するという立場になるとは・・・、などと感慨深い思いにもなりました。そういえば北島三郎が最近異なる局のバラエティ番組で、ある同じことを述べていました。それは「年下にこそライバルを作るべきだ、先輩にライバルを作っても意味がない、向こうは先にいっちゃうんだから」。実に含蓄のある言葉ですね。今回の合同ライブはそういう意味でも自分にとって良い刺激となりました。そして、これからも集まる機会を増やして日本のチャランゴ界をみんなで発展させて行きたいと改めて誓った、重要な機会でもありました。

保坂幸恵氏↓            三ツ木伸悟氏↓

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