2月6日 (月)  CD「チャランゴ巡礼」発表記念リサイタル in JAPAN

2月5日(日)、諸般の事情でしばらく延期されていたCD「チャランゴ巡礼」の東京でのオフィシャルな発表記念リサイタルを駐日ボリビア共和国大使館の全面後援で開催しました。会場に選んだのは四ツ谷の「コア石響」。迎賓館の近所の閑静な住宅街にある石造りのアコースティックな響きが抜群の会場で、マイクを通さないチャランゴや他の生楽器本来の美しい音色を演奏者の自分までもが堪能することができました。それほど広くはない会場に90人の方々が来場して下さり、熱気と適度の心地よい緊張感であっという間の1時間半だったと思います。

プログラムはCDに含まれる13曲全て、しかも休憩なしのぶっ続けという試み、そして今回管楽器(ケーナ、サンポーニャ)、ヴァイオリン、チェロなどレコーディング通りの楽器編成をほぼ実現できたことが大きな収穫でした。ますます磨きのかかったギターのホセ犬伏氏、ケーナ&サンポーニャを担当してくれた橋本仁さんと岡田浩安さんの両達人、ヴァイオリンの小松早百合さんはもう共演回数も多いので音楽的にも雰囲気的もばっちりでしたが、初めてセッションしていただいたチェロの星衛さんの音色のまた素晴らしいこと!、豪華共演者のおかげで音楽的完成度の高いコンサートとなりました。また途中、桑原健一さんが第2チャランゴ、安藤みかさんが複雑なチャカレーラ(アルゼンチン舞踊)のボンボで色をそえてくれました。

印象的なことと言えば、何曲かで途中感涙しそうになって(本当です)音や声が出なくなりかけたことです。こんなこともおそらく初めてです。自身が音楽にどっぷり浸っていたというのもありますが、同時に会場の皆さんの真摯な雰囲気、音楽を愛するこころが演奏中にもじんわりと伝わってきたからではないかと思っています。そしてCDの表紙デッサンをいただいた日本画家の高橋祐子さんとブックレットを制作してくれた八巻桂子さんのお二人を紹介した時にはそういう気持ちが最高潮に達したと記憶しています。

ところで当日の会場は、中南米5カ国(ボリビア、ペルー、コスタリカ、ハイチ、アルゼンチン)の大使や大使館員の方々、25年ほど前にボリビアに日本大使として駐在、奥様がエルネスト・カブールにチャランゴを師事されていたという林家栄吉大使ご夫妻など、ボリビア大使館経由のお客さんが4割を占めていました。そういうわけでMCを日本語とスペイン語の完全バイリンガルで行なったことも自分にとってはいい経験でした。思えばボリビアなどでコンサートをする際には日本語はもちろん必要ないのですべてスペイン語だけでOKだったのですが、今回は勝手がだいぶ違いました。またこのような機会をもちたいものだと思っています。

今回特に、ボリビアのホアキン・ダブドゥブ大使と奥様のリリベス・キロガさんには大変お世話になりました。そして会場係やパーティーのオードブル係、司会役、ビデオ撮影、パンフ印刷など裏方で僕の親しい友人の方々にはお礼のしようがない程のご苦労をかけました。会場オーナーの山本さんご夫妻にも色々なことをご指導いただきました。

最後に、ご来場下さった全ての方々に深く感謝するとともに今後もより精進していくことをここにお約束いたします。また4月にボリビアから帰国後はくれぐれもよろしくお願いします。

PD;ケーナ奏者"ハッチャパパ"さんもブログに書いて下さいました(2月9日分)http://blog.goo.ne.jp/jacha2005/

(リサイタルおよび会場での打ち上げの様子、「フォトギャラリー」にも他の写真あります。)

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