3月6日 (月)  シベリウスとの格闘(?)

ボリビアに来て早くも1ヶ月になろうとしています。実は2月下旬のカルナバル(カーニバル)の時期はずっとインフルエンザにかかってしまい数日間どこにも出れずじまい。本を読んでも頭がくらくらするしまったく困ったものでした。今の季節は暖かい方なのですが、高地都市はとくに昼夜の気温差が激しいのと空気が乾燥しているので僕のような中期滞在の人間は注意が必要ですね。

さて、ここ数週間は予定どおりハイメ・フナーロ氏の新作CDの編曲に没頭しています。それも生まれて初めて使う音楽ソフト「シベリウス」という代物で。もともとパソコンはEメールくらいでしかお世話にならない不器用な自分にとってこのような複雑なプログラムを使いこなせるのかどうかたいそう不安でしたが、幸い同じくアレンジを担当している御大セサル・フナーロ氏が本当に懇切丁寧に教えて下さったおかげで、今ではなんとかスコア譜などはまずまずの速度で作成できるまでになりました。聞けば他にも「ヴィヴァルディ」など数々のソフトがあるそうですが、このシベリウスは使い勝手が抜群とのこと。今はホームステイ先のパソコンに入れてもらっていますが、日本でも同様に作業ができればと思っています。

素人の観点から言えばこのプログラムのメリットは譜面を書いた時点で全体のアンサンブルの鳴り具合が確認できるという点でしょうか。電子音ながら各楽器(チャランゴも!)の音はそれなりに「当たらずと言えども・・・」の程度で再現されているし、何よりも昔は各演奏者にパート譜などを渡して合奏してみて初めて訂正したりして再度スコアごと変更していたのですが、そういう手間が大幅に省けます。しかしこうした機能面の他にも、やはり自分の目で自分のスコアを分析するということが一音楽家としていかに大切なことか思い知らされています。自分のアレンジ面での盲点までもが発見できるからです。その点セサルさんとハイメさんの両マエストロによる編曲に関するアドヴァイスは実に的確で、まさに「目から鱗」の気持ちにさせられます。
そんなわけでまた家に帰って格闘しようっと。

(左)ハイメ・フナーロ氏との仕事。(右)セサル・フナーロ氏と。こちらは飲み会。

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