6月24日 (土)  流行のスペインバル

1昨年〜昨年あたりから都内を中心にスペインバルが急激に増えており、今やグルメに熱心なOL層のみでなく、(普段は僕も縁がない)男性ファッション誌にまで特集が組まれるほどです。バル(BAR)はそのまま読めば「バー」になるんですが、スペインでいうバルとは軽食堂、居酒屋、喫茶店なんかをあわせたような老若男女みんなにとっての大切な社交場のこと(さすがに子供だけでは出入りしないが)。本場では同一のドリンク&フードの値段が、@簡素なテーブル席、Aカウンター座席、Bカウンター立飲みの順に安くなるのもおもしろいです。

ずーと前に書いた記憶がありますが、日本のスペイン料理屋って値段だけじゃなくて敷居の方もやたら高いですね。宣伝文句だけ「わいわいにぎやか、スペインの居酒屋の雰囲気」なんてありますが、ついこの前まで本当にそんな気さくなお店なんかにあたったことがない(笑)。ところが!です、最近増えたスペインバルの中には僕も唸らされるくらいの味と料金と本当にラテン的でざっくばらんな雰囲気をウリにしている場所がぽちぽち見られるようになりました。お蔭でボリビアから戻って1年半になる僕のTOKIO生活は精神的にも充実感が増しています。

そんなわけでここ1年近くは都内でバルめぐりをしていますが、今までまわった中でもキワメつけのお店に、仕事帰りなんかにふらっと行くこの頃です。それがどこかは個人的な話なんでここでは言いませんが(といいながら参考ページ;http://gourmet.yahoo.co.jp/0000906225/P011490/)、まあバルの好みなんて食事や音楽の嗜好と同じで人それぞれなんで、たまたま僕のツボにはまった、というわけです。

で、そのお店の素晴らしいところは、ひとりでも気軽に寄れる開放的な雰囲気(椅子なしの完全立飲み)と、日本人向けにアレンジせずスペインそのままの味で出してくれるタパス(スペイン小皿料理)の数々でしょうか。また、壁に掛かっているフラメンコギターを借りて気ままに弾いて歌うことも出来ます。それからそのお店でいつも不思議に思っているのは、集まるお客さん(もちろん一見さんも常連さんも)がなぜかみんな親しげな感じを醸し出しているのです。既にここで知り合いになった人も何人もいます。これはお店の雰囲気がなせる技だなーといつも感心しています。コミュニケーションがどちらかと言えば苦手な日本人がここに来ると心を自然に開く、そんな場こそ暗い事件ばかりで社会的には年々病んでいるこの国に必要なのではとも思っています。