2月4日 (日)  木下尊惇フォルクローレユニット・コンサートを終えて

昨日の2月3日(土)は、木下尊惇フォルクローレユニット・コンサートに参加しました。会場のブリヂストン美術館ホール(東京駅八重洲中央口徒歩5分)は130人収容のほど良い大きさ、前回の同ユニットのコンサート(05年12月)に観客として見に行った際の印象が非常に良かったので、今回あのような立派な舞台に立たせてもらえるだけで胸は自然と高まっていました。

さてこのコンサート、昼の部と夜の部の2公演だったのですが、一週間前にはすでに昼夜ともソールドアウトの状態でした。ボリビアの歴史をたどりながらそれぞれの時代のスタイルの音楽を再現するという壮大なコンセプトで、メンバーもギターの木下さんに加えて管楽器に菱本幸二さんと橋本仁さんの黄金コンビ、ヴァイオリンにクラウディア・ゴサルベスさんという、日本でボリビア音楽をやるにはこれ以上の豪華なユニットは望めないくらい素晴らしいものでした。

イベント自体は3部構成、第1部ではスペイン人到来以前のアウトクトナ(先住民系音楽)と植民地期のバロック音楽、それにムシカ・クリオージャと呼ばれる現在私たちが思い浮かべる「ボリビア音楽」により近い20世紀前半の音楽を演奏しました。第2部では木下氏によるボリビアのスライド上映と解説、そして3部はギターやチャランゴのソロ&重奏に加えて、主に現在都会でカーニバルなどの際に踊られる曲(ボリビアの懐メロ!)のオンパレードでした。

総じて言えば、メンバー各自のボリビアへの限りない愛情がたっぷりこもった熱いコンサートとなったと思います。また個人的には初めてのユニット参加であったため未消化な部分は多く、建設的批判は大歓迎という気持ちです。それでも唯一胸をはって言えることは、ボリビア音楽を完璧に自分の表現方法に昇華させた素晴らしいメンバーの方々との共演の中で、演奏中も一瞬、国際都市東京のど真ん中で日本人を主体としたグループの一員として演奏していることさえ忘れるほど、強烈に「ボリビアの魂」を感じたということです。

今回このような貴重な機会に誘って下さった木下氏には感謝あるのみ、更にマネージャーの田中愛さんやブリヂストンのスタッフの方々にも大変ご苦労をおかけしました。今後もこのユニットでの活動が継続されいくようなので、音楽的にどのように進展していくかが楽しみです。

(左上)バロック音楽の一幕、(右上)チャランゴによる2重奏、(下)終演後に撮った全員でのイメージショット

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