2月22日 (日)  ノチェーロに高橋易宏氏を迎えて

仙台からケーナの名手・高橋易宏さんをお招きして
開催した昨夜21日(土)の六本木ノチェーロも
盛況に終えることができました!
マイミクの方々にも何人も来ていただき
感謝感謝!です。

ノチェーロさんからは
昨年あたりからけっこうコンスタントに
活動の場をいただいており、
毎回なんらかの趣向をこらそうと考えています。
小さい会場なので正直、
採算はなかなか厳しいところなんですが(涙)、
そんな中で今回東北からわざわざ来てもらい、
「持つべきものは友!」という思いを熱く感じた、
もちろん演奏内容も情熱的なもので感動的な夜でした。

高橋師匠のケーナはなんというか、
ネオ・フォルクローレ全盛期であった70年代
ボリビアそのまんまの「音」!、
そういう美意識と迫力で満ちており、
日本ではもちろん、
本国ボリビアでも今やけっこう珍しい、
貴重なスタイルです。

最近のケーナ(いやいやチャランゴなど他の楽器にも
同様に言えることですが)の演奏スタイルは
時代とともに洗練されてきていて
小技なんかもいろいろ入ってきて、
それ自体にはポジティブさももちろん認められると思いますが、
全般には、ストレートに荒削りでもそのままの情熱をぶつける
タイプの奏者が減ってきています。
時代の流れというか、変に「西洋音楽化」されたというか・・・。

あるいは(これは主に弦楽器に言えることですが)、
お隣の大国ブラジルのポピュラーミュージック(特にボサノバ)に
過度に影響され、
結果、ボッサの表面的な「かっこよさ」「お洒落さ」のみを
無批判にボリビア音楽にとりいれた、
軽率な演奏があまりにも目立ちすぎている印象があります。
(←言葉はきついですが・・・。)

そう言いながら、僕自身もボリビア在住時は
数々の「フュージョン系バンド」にも参加し、
それはそれで素晴らしい経験だったのですが、
今日本で数年暮らしてみて、
外側からボリビア音楽をより客観的に、
より冷静に見ることが出来始めて来たような気がします。

ボリビア音楽界がそのような状況の中で、
昨夜は盟友ホセ犬伏氏(ギター)も一緒に、
ただ単にタイムスリップを求めるのではなく、
「あの時代」の活き活きとしたボリビア・
インストミュージックの価値を再認識してもらおうと
プログラムを組んだつもりです。
その評価は聴いてくれた方々に委ねるしかないです。