9月3日 (金)  南米コンサートツアー報告記(ボリビア・ラパス@)

今回から数回に分けて、この9月に敢行した
南米演奏ツアーの様子を書きます。

前半はボリビア公演(日本大使館主催)、
後半はアルゼンチン公演(アルゼンチン地方州政府など後援)となるのですが、
まずはここに日程をざっと書いてみます。

9月3日;テアトロ・ムニシパル(ボリビア国ラパス市立劇場)
同日深夜;カサ・アルヘンティーナ(在ラパスアルゼンチン人会)
4日;日本人会館ホール(ボリビア国ラパス市)
10日;テアトロ・アチャ(ボリビア国コチャバンバ市立劇場)
11日;マンセスペ音楽院(ボリビア国コチャバンバ市)
14日;ホセ・エルナンデス文化会館(アルゼンチン国パタゴニア地方ラウソン市立劇場)
16日;古生物博物館常設ホール(アルゼンチン国パタゴニア地方トレレウ市)
17日;日本庭園常設会場(ブエノスアイレス市)

と、こんなにも魅力的なスケジュールなのです!

中でもラパスとコチャバンバの両会場は
主催の在ボリビア日本大使館のご助力のおかげもあって、
ボリビアでもっとも格式の高いテアトロ!、
まったく光栄なものです。

共演は、ボリビアでは、
チャランゴ界の大御所マエストロ、アルフレド・コカさん、
ファン・カルロス・コルデロ(ギター)、
アレハンドロ・アラルコン(サンポーニャ)に加えて、
日本から参加の
小川紀美代さん(バンドネオン)と
岡田浩安さん(サンポーニャ)、
まったく超豪華なメンバーでした。

一方、アルゼンチンの2つの公演は、
バンドネオンの名手小川さんが主役で、
パタゴニアの若き巨匠グスターボ・アリエル・ジョーンズ氏
(ボーカル、ピアノとギター)とのトリオになります。
こちらはタンゴなどアルゼンチンの音楽が主です。

さて、今回のツアーの皮切りは、
自分にとってはもはや第2(ひょっとして第1か?)の故郷でもある
思い出深い地・ボリビアのラパス市で、
初日の会場は9月3日(金)、この国の舞台芸術の殿堂である
テアトロ・ムニシパル(ラパス市立劇場)でした。

僕はもちろんのこと、
音楽家ならだれもがあこがれるこの大舞台、
僕は過去にもムシカ・デ・マエストロスや
歌手ハイメ・フナーロの公演、
それにSBC(ボリビアチャランゴ協会)の合同コンサートなどで
何度も立っていた場所ですが、
なんせ自分メインの公演は初めてのこと。
それなりに心地よい緊張感が走りました!

そして当日夜、ボリビア国内のテレビや新聞などでの宣伝、
さらには共催のラパス市役所の文化局ではプレス会見も
やっていただけたおかげで、会場はお客さんでいっぱいに!

ラパスでのメンバーは他に、小川紀美代さん(バンドネオン)、
ファン・カルロス・コルデーロさん(ギター)、
アレハンドロ・アラルコンさん(サンポーニャ&ケーナ&ボンボ)、
これにコチャバンバを代表するチャランゴの巨匠アルフレド・コカ氏が
ゲストで加わるといったぜいたく尽しな陣容。

ファン・カルロスさんとアレハンドロ君は
僕のボリビア在住時から常に共演してくれていた
ビッグプレイヤーで、
リハでも本番でも息はぴったり!

今までの自分のレパートリーの数々に小川さんのバンドネオンが
加わるといった新しいスタイルは、
ボリビアのお客さんにも大変興味深かったようです。

にも増して、ただでさえ優れたバンドネオン奏者がいないボリビアで、
小川さんという名手に演奏していただけたことは、
あらゆる意味でとっても意義あることだったと思います。

終演後、お客さんの何人かから
「今回のDAIJITOの演奏会は(いい意味で)トラディショナルでは
なかったね!」と言われたのが印象的でした。

ボリビアというとてつもない音楽大地で育まれたチャランゴ、
その可能性を他の楽器とのコラボでも最大限に発揮できたと
思います。

大劇場での興奮も冷めやらぬうちに、
その後われわれは深夜から始まるミロンガ(アルゼンチンタンゴの舞踏会)に
ゲスト演奏で呼ばれていたので、はしごしました。

そこでも熱烈な歓迎を受け、
アルゼンチンワインの酔いも手伝って気持ちよく演奏できました。