プロフィール

福田大治(Daiji Fukuda “DAIJITO”);

1966年京都市生まれ。チャランゴ&ギター演奏家、ボリビア・チャランゴ協会(SBC、本部ボリビア)日本代表、恵泉女学園大学・共立女子大学・常磐大学非常勤講師(スペイン語&ラテンアメリカ社会文化)。90年代よりボリビア・ラパス市に計8年間暮らした後、05年より日本に拠点を置くとともに、ラテンアメリカ各国でも継続的に演奏活動を展開している。完璧なテクニックにもとづいた情感あふれるパフォーマンスは長年にわたりチャランゴの本場ボリビアを中心に圧倒的支持を得ており、現在までに現地の幾多ものトップアーティストと共演・レコーディングを重ねている。

少年時代よりクラシック&フラメンコ・ギターを松永洋三に師事し、13歳の頃よりチャランゴを平行して独学。84年、第9回滋賀県ギターコンクール独奏部門で優勝。後に広瀬義彦に指揮法の手ほどきを受け、学生時代にはギター合奏団の指揮者、編曲者としても活躍。チャランゴ奏者としても同じ80年代中盤に関西で頭角を現す。

86年にはアルゼンチンより初来日した巨匠ハイメ・トーレスに認められ、88年、同氏の招待で初めて南米に渡りタンタナクイ音楽祭(アルゼンチン・フフイ州)に参加。また同年、ボリビアの代表的なグループであるカルカス(コチャバンバ市)およびマシス(スクレ市)の自宅兼音楽学校に短期居候しボリビア音楽をたたき込まれ、チャランゴを天職として志すに至る。

89年、京都にて日本人初のチャランゴ・ソロリサイタルを開催。91〜92年にはメキシコに大学院留学、学究生活(ラテンアメリカ政治社会学)のかたわらボリビア以外の他のラテンアメリカ&カリブの豊かな音楽文化に触れ、大いに刺激を受ける。その後しばらくは日本各地でソロライブを繰り広げるが、94〜95年のボリビア留学時にオスカル・コルドバ(名曲エル・エンクエントロの作者)が創立したグループ、アンデソルでボリビア・デビューしてからは活動の主舞台を徐々に南米に移す。

98年より再びボリビアに在住、ソロ活動の他にも、ムシカ・デ・マエストロス、ハイメ・フナーロ&グルーポ・ティエラなどボリビア屈指のグループのチャランゴ奏者を歴任。また、数多くのリサイタルやコンサート活動、国際級フェスティバル出演などの実績により、01年にはボリビア共和国政府およびSBCより現役一流奏者に与えられる「コンサート演奏家ディプロマ」を、同様に07年にはチャランゴ界最高位の公式認定状「マエストロ・ディプロマ」を授与される。

過去に影響を受けたチャランゴ奏者は数多いが、特にハイメ・トーレスとの古くからの師弟・友人関係はチャランゴ界でも広く知られている。加えてボリビアではウィリアム・センテーリャス(故人)およびエルネスト・カブール、ペルーではハイメ・グアルディアといった世界4大チャランギスタの教えを直に受けた。他方、ギタリストとしても高く評価されており、今までにハイメ・トーレス、カブール、センテーリャス、アルフレド・コカ、ドナート・エスピノーサなどチャランゴの偉大な先人達のステージ伴奏も務めている。
写真上;ボリビアでのソロライブ風景(2004.4、ラパスにて)
写真中上;初来日したハイメ・トーレス氏と(1986.10、京都にて)
写真中下;ボリビアの国際チャランゴフェスティバル(2003.7、スクレにて)
写真下;ボリビア共和国大統領エボ・モラレス氏と(2007.3、東京にて)