最終更新日:2000.12.27

チャランゴ忘備録

2000年4月からチャランゴ研究会に参加して、豊富な知見を得ることができました。技術的なことに関しては文章化して掲載することは困難ですが、チャランゴを弾くに当たって知っておくと便利なことや便利な道具などについてをここにまとめたいと思います。
つけ爪の選び方
つけ爪は100円ショップのようなところのものではなく、500円以上のものが望ましい。
ABSプラスチック(500円くらい)、パール入り(700円くらい)。大手化粧品店で買える。草薙さんは後者を使っている。
爪のタイプは人によるが、スクエア型が良い。これだと自分の爪の根元の形によって、丸い方か平らな方を根元にあわせることができる。
お湯に入れて柔らかくして、ドライヤなどで爪にフィットさせる。

爪切りで爪先を大雑把に切った後、つけ爪の内側に紙やすりをあてて削っていく。
草薙さんの場合、手のひらから見て爪が2mmでているくらいがベスト。
爪につける時は石鹸でつめをきれいにしておくこと。

つけ爪用の両面テープは、Pretty&ANNEX JAPANという製品のクリアネイルのTYPE2(600円くらい)というのが薄くてじょうぶで良い。もしくはタイプ3というものもある。

つけ爪の付け根をニチバンのシルクテープ(300円くらい、安いのやシルクでないのはだめ)でとめる(2回巻けば充分)。ただ、これをしているとケーナが吹きづらいので、ケーナも吹く人はバンドエイドが良い。バンドエイドは指の腹側に中心をあてて巻く。

つけ爪の他にネイルストレングスという爪補強マニュキアも有効。

代用弦として100%フルオロカーボンを使う
注意点:どんなチャランゴにも合うとは限らない。最近の作りで木彫りであること、弦高が低いものであること、しっかりした作りであることが条件。
メーカー、製品名:呉羽化学の『シーガーエース』
          柔らかめ    堅め
1コース─── 6号      6号
2コース───10号     12号
3コース───16号     18号
    ─── 6号    6〜7号
4コース─── 8号     10号
5コース───12号     14号
ソフト、ハード共用の6号は新発売の『シーガーフォース』を使用。 
 
値段:一巻き平均3500円もするので、8本だと2万8千円にもなってしまう。上州屋の半額バーゲンの時にでもそろえると良い。チャランゴ研究会では草薙さんに頼めばセットにして700円程度で譲って貰えるらしい。

弦の張り替え方法
ブリッジに弦を通してから絡めて(3〜4回)ブリッジの底部にしっかりと固定する。
糸巻きの穴に上から弦を通し、ネック側ではなくて指板側に弦を戻し、弦を5回も6回も絡めてからぐっと上の方(ネック側)に引っ張るあるいは絞ってやり、糸巻きで巻いていく。
巻き始め時に隣の弦に近づかないように外側の方へ巻かれるように誘導してやることが大切。
弦が7割程度の張りまで来たら一度その弦を指板の中央あたりを右手で持って少し手前へ引っ張ってみる。これにより駒と糸巻きの結び目がしっかりとまる。この時、駒側は多少すべる(結び目がすこしずれることがある)リスクがあるので足(ブリッジからはみ出た弦)は1cm以上とっておく。きちんとテンションが上がったらはさみ、爪切りなどで切ればよい。
いちどグッと引っ張るとさらに緩むので、その弦をそのまま持ったまま糸巻きを閉めていく。だんだん持ちあがっていた弦がネックに近づいて再度同じ7割テンションになったらまたぐッと弦を持ち上げる。本番直前に糸が切れて張り替えなおしたばかりの場合でも、これを3〜4回繰り返せば大丈夫だったりする。7割を越えたテンションの弦を引っ張ると切れる確立がアップするので注意。20回くらい張り替えをするとその感覚がわかるようになる。

 
糸巻きの手入れ
糸巻きのネジが回りにくくなったと思ったら錆止めとしてCRE(クレ)556を吹きかけるとよい。2〜300円くらいで工具店やディスカウント店などに売っている。
また、チャランゴを手に入れたとき、糸巻きがしっかり固定されていないときがある。そのときは軽く手応えがある程度まで止めているネジを締めてやると良い。あまり強く締めてはいけない。また、糸巻きを止めるネジ穴が5つあるのに3つにしかネジがとまってなくても、それで十分なので、自分で補強しない方が良い。却ってネックにひびでも入ったら取り返しがつかなくなってしまう。

 
フレットの角の丸め方
チャランゴのフレットの上下がとがっていると、演奏中にそこに指や爪がひっかかって思わぬ怪我をする可能性がある。1コースと5コースの弦をはずすか、ゆるめて内側に寄せてからやすりや油砥石をつかってフレットの角をとってやると良い。くれぐれも指版を傷つけないよう慎重にすること。他の人のチャランゴがどうなっているかを参考にすると良い。

ローポジション⇔ハイポジションと素早くポジション・チェンジできない場合
ジョンソンベビーローション(オリーブ油でもいい)を布着れに5〜6滴たらしてネックの裏側に塗る。注意点としてくれぐれも弦には油をつけないこと。表面板には絶対塗らないこと! それさえ守ればネックの掃除にもなるし、よくすべるので摩擦音がなくなる。

夏場の湿気対策
湿気、暑さはチャランゴにとって天敵。とくにボリビアの雨季(11〜3月)に作られたものは、日本の夏場に弱く、ほとんどと言って良い程ブリッジが飛ぶ。理想は部屋のクーラーを日中つけておくことだが、無理な場合はケースから出して窓も少し空けておくとよい。閉め切った部屋には置かないこと。絶対防ぎたいのなら予め修理屋さん等で補強すること。究極の方法は梅雨〜夏場は弦を完全に緩めて使わないこと。それ以外では弦を半音分だけ下げて置いておくというのも一つの手。また、ハードケースの中に除湿剤として備長炭を入れておくのも良い。

調弦法「テンプレ・ディアブロ」(TEMPLE DIABLO)
ノルテ・ポトシ地方のスチールの弦チャランゴ。悪魔の調弦という意味。すべてに同じ太さのスチール弦を張り、歌のキーによりチャランゴを使い分ける。例えばキーがAmの場合、1コースからソ-ド-ミ-ラ-ミとなり、2コースのラが一番高く、次いで5コースのソ、さらに1,3コースの4弦はいずれも同じ高さのミ、最低音は4コースのドとなる。Bmの場合はすべて1音あげてラ-レ-ラ-ファ-ドという調弦になる。この調弦法は土地によっても異なる。

カランペアード奏法
テンプレ・ディアブロの調弦で奏でられる。チャランゴをストロークしながらコード進行でなく、音階で奏でる奏法。

調弦法「キンサティンプレ」
ノルテポトシ地方、特にリャリャグア、シグロベインテ、ウンシア、カタビ地方に伝わるチャランゴの独特のチューニング方法。
ポトシ地方にはティンプレディアブロ、ファルソディアブロなどカランペアード奏法のチューニングがあるのが、このキンサティンプレは群を抜いて変わっており、わざわざ弦を2本(5コース)はずすして8本弦にする。