月日のうつろひ 2006. 10
メニューに戻る
10月28日 (土)  カブールさん船橋公演

来日中のエルネスト・カブールさんの船橋公演に出かけました(船橋市立きららホール)。すでにこの2週間の間に北海道、中国地方などを周ったこともあってやや高齢(66歳)のマエストロには体力的にもきついのか、いくつかの曲ではかなり腕や指先に疲れが見られました。でもそんなことは一切関係なく、その生演奏を日本で見れただけで至福の一時!お弟子さんの木下尊惇さん(ギター)との息もさすがで、ユーモアも含めて楽しいステージでした。

カブールさんといえば、若き日から最近に至るまでチャランゴの「超絶技巧」の創始者として知られ、ファンもそれを一目見にコンサートに足を運んだものですが、今のスタイルはそれほどテクニックを前面に出すことはないものの、圧倒的な存在感、そして以前にも増して円熟味のある暖かな音色、それだけで泣けてきます。ひとつの歴史を創った人・・・、カブールさんを知る機会に恵まれた自分としては、氏はよく形容されるような「チャランゴの神様」などではなく、むしろ深い人間性・人間味というものを無意識に音楽の中に脈打たせることのできる正真正銘のマエストロだと感じています。(本コーナー、9月7日「2人のマエストロ」もご覧下さい。)

20061028-1.jpg 20061028-2.jpg



10月22日 (日)  ムリウイに初出演!

東京での単独ライブは2月の「チャランゴ巡礼」発表記念コンサート以来、昨日21日(土)はギターの小林智詠さんつながりで紹介してもらったライブカフェMURIWUI(ムリウイ)に初出演しました。このカフェ、小田急沿いの祖師谷大蔵という少し都心から離れたところにある知る人ぞ知る名所。20人でいっぱいになりそうなアットホームなスペースで連日、ブルース、ボサノバ、インド音楽など多彩なジャンルのライブが、それもなんと固定チャージなしの「投げ銭制」(←お客さんがチャージを決める)というユニークなスタイルで繰り広げられています。

今回の演奏はゲストや飛び入りは一切なし、小林氏と2人だけによるシンプルながら濃いものでした。びっしりつめかけてくれた40人近い(!)お客さんとの一体感が良かったです。さらに印象に残ったのは、いつも応援して下さっている南米音楽ファンの方々に加えてMURIWUIの常連のお客さんや、チャランゴを聴くのが初めてという方々にも楽しんでいただけたことです。僕としてはチャランゴファンに「良かったよ」と言われると最高に嬉しいのですが、チャランゴを見るのは初めてでも耳の肥えた一般の音楽ファンの人に何かを感じていただけると、これまた格別に幸せな気持ちになったりします。来て下さったたくさんのお客さん、マスターのたけしさんはじめお店の方々、ありがとうございました!(フォトギャラリーにも写真あります。)

20061022-1.jpg 20061022-2.jpg



10月7日 (土)  10年ぶりのコスキン・エン・ハポン

久々にコスキン・エン・ハポン(福島県川俣町)に参加しました。今回はこのフェスティバルを機に、気心知れた音楽&呑み仲間であるKENCITO稲沢氏(ケーナ)とISHINO氏(チャランゴ)で結成したトリオ、GRUPO KAGURAZAKA(神楽坂)のギター奏者として演奏してきました。グループ名の由来はKENCITO氏が最近都心の神楽坂に引っ越したことによりますが、なんか音楽に縁がありそうな名前ではありませんか?

このコスキンは今年でなんと32年になるそうですが、僕自身は大学時代の86年(今から20年前か!)に初めて関西のとあるベテラングループの見習い生としてボンボ(ボリビアの太鼓)で参加、日本にはこんなにチャランゴとかを演奏する若者がいるのかと感嘆したものでした。その後は筑波に行った90年に初めてチャランゴソロ奏者として参加、そして96年のコスキンでは「Camino a Chuquisaca」を初演したという想い出があります。

さて今回は、自分の自作曲(Pajarillos del amanecer)やアルバムのレパートリー(Inti Yacu)などを演奏してくれた奏者も2組見られ、とても嬉しい思いでした。時代は変わってもこの音楽を愛する人達が続々と出てきていることが実感できるこのイベント、福島の山奥というアクセスの困難さはあるものの、これからはもっと積極的に参加して行きたいなと思いました。

20061007-1.jpg 20061007-2.jpg



2006/10
SuMoTuWeThFrSa
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    

前月     翌月